神授説

前回、アイドルとは人を超えた存在、つまりは超人である
そう書いたわけであるが
今日はアイドルという超人が何故、この世界に産み落とされたか
それについて考察したい





まず考えて欲しいのは
『進化とはなんぞや?』ということ
進化とは…辞書には
生物が、周囲の条件やそれ自身の内部の発達によって、
長い間にしだいに変化し、
種や属の段階を超えて新しい生物を生じるなどすること。
一般に体制は複雑化し機能は分化していく。
また、無機物から有機物への変化、
低分子から高分子への変化などについても用い、
拡張して星の一生や宇宙の始原についても用いられる。
と書かれている
一般的に進化とはすなわち、個体として強化され
死亡率が下がると考えてよい
故に細菌や魚類などの例をあげるまでもなく
進化とともに産出される個体は普通は減少する
いや、減少しなければその生物が他の生態系を破壊し
結局のところ、自らも滅亡する羽目になる





数百万年前にこの地球上に人類が生まれて以来
人類は増加の一途を辿り
現在に至っては60億を超えるまでになった
人間は哺乳類の中でも非常に増加しにくい種である
一部の大型の哺乳類を除くと
例外はあれ約一年で一個体のみを増やす哺乳類は他に類を見ない





人類が地球に現れた当初
この哺乳類としてトップクラスの低い個体の増殖率故に
人類の増加は非常に低く抑えられていた
そう、この時点ではヒトを創りし創造主の計算は間違いではなかった





しかしである
時とともに人間は知識、技術を獲得し
徐々に生物として有り得ない低い死亡率を達成していった
この死亡率の減少の速度は
もはや創造主の予想を上回ってしまい
そして人間は物凄い速度で増殖していった





そこで創造主は考えた
ヒトの増殖率を減少しないと
他の生命体が、ひいてはヒトそのものも滅亡してしまう、と
しかしながら、一度構築されたヒトの生命システムに介入するとなると
それはもはや新種の生命体を創るよりも面倒なのは明らかである
また、一々一人一人の妊娠するしないの結果に介入し調整を行うのは余りに煩雑である





そこで創造主はヒトの増殖率の調整案として
一つのアイデアを思いついた





何故、ヒトは増えるのか?
それはつまるところセックスするからであり
そこから始まる神秘は分析不能…ではなく
そこから始まる受精→妊娠→育児→…というシーケンシャルな流れについては
もはや創造主が大昔に確立したシステムに則って行っているだけで
このシステムに介入するのは前述の通り現実的でない
そう、現段階で変えるならば
その根源たるセックスの回数そのものを減少させればいいのである
そう、セックスする、しないとか
そんなことを考えない
そういうものと無縁な
そういうものを忘れさせる
いや、忘れなかったとしても
実際にことには及ばない
及ばずとも満足させてしまうような
そんな存在をヒトに与えてしまうことで
セックスする回数そのものを減少させれば…
確かにその与え方によっては
ヒトの数は著しく減少を招き
人は滅亡するかも知れないが
それはうまく調整すればいい話で
既に確立したシステムへの毛移入に比べれば
それは随分とラクな処方と言ってよいであろう





そう御考えになった創造主であり
唯一神であるヤハウェ
自らの子イエス聖母マリアに処女懐妊させ
聖母マリアとイエス=キリストという二人のアイドルを遣わせ
その超人性によりヒトの生産調整を行われたのである
キリスト教に『姦淫してはならない』そんな教えがあるが
何のことはなく
それは元はといえば我々が
『俺の童貞を桃子に捧げるぅううううう!!』
そう言っているのと同レベルの
推しメンへの愛であり
それは元を辿ると
神の生産調整の手段に過ぎなかったわけである





ここらで話を纏めるとしよう
アイドルとは神がヒトにその生態系の維持のため
そしてセックスと言う本能からヒトを遠ざけ
ヒトに更なる進化を促す為に授けたものであり
アイドルへの愛、それは即ち
神の御心のままに生きる、ということである
これが世に言う
『アイドル神授説』というものである