大魔道士

そんなわけで雅ちゃんとの夢の時間を過ごした横浜から帰ってきて
日常の現実に追われまくりのこまきまこです
落選者多数のなか、ほんの数枚CDを買っただけで
雅ちゃんとのひと時の逢瀬を楽しませてもらった僕は
やっぱり雅ちゃんと結ばれる運命にある、としか思えないわけでありまして…






そんな寝言は寝て言え
そう言われそうな話をついでに言っちゃいますが
それは昼のイベントでのことでした
昼のイベントは起立!礼!着席!の公開録音で
そのときに昨年の伝説の廃校イベントで決まったBerryz工房の生徒会長
それを改選しよう、という企画がありまして
先代会長須藤茉麻から誰が会長の座を引き継ぐか
茉麻意外6人による必死の選挙運動が繰り広げられたのですが
その選挙運動の一環で
『もし、私が会長になったらラジオの公録で○○をします!』
そんな選挙演説がありました





各人、可能・不可能は別として
それぞれ思い思いの企画をブチかましていくなか
ウチの嫁こと夏焼雅さんは
『文化祭をやりたいですっ!』
なんて言い出しました
メンバーで模擬店を出したりしたい
そんな事を始めは言っていたのですが
そこで、何をトチ狂ったのか
丁度、僕の前を通り過ぎる辺りで
ノノl∂_∂'ル<私はお姫様がしたいですっ!!!
とか言い出す始末
いや、多分、文化祭には劇がつきもの
そう言うことでお姫様、となったんでしょう
本当に…可愛いんだから…
そんな事を思いながら
僕は目の前を通り過ぎる雅ちゃんを眺めていました





そう、ちょうどここで通り過ぎたのです!
あ、言うのを忘れておりました
この演説の時は各メンバーが客席通路に降りて
客席のヲタと同じ目線で語り掛けるようになっておりまして
で、その『お姫様』発言のとき
丁度、雅ちゃんは僕の目の前を通り過ぎて行ったのでした
そう、通り過ぎたんです
で、通り過ぎてからですよ
通り過ぎた後に、僕の方をチラッと視線を寄越したんです
そしてその後
視線を寄越した後、言ったのが…





ノノl∂_∂'ル<『王子様』役は誰にやってもらいましょう???





もうね…いやさ、雅ちゃん
そりゃ確かに僕は2年連続であなたを裏切りましたよ
いや、ついこの間まで裏切っていた
そう言っても過言じゃないですよ
だからね、そりゃね、信用してくれ、なんて
そんな事は口が裂けても言えないのは重々承知です
ですけどね、だからって…ここまでします?
わざわざ一旦通り過ぎて
その後こっちに振り向いて視線を寄越してから
そこから『王子様』役って…
そんな露骨なことしちゃっていいんですか?
これが佐紀ちゃん舞美ちゃんなら
下手すればグループ脱退もんですよ?
リーダーがそんなことをしたら危険なのは
某グループを見ればいやでも分かりますからね
千奈美にリーダーじゃなくてエースだと
一晩PS2をやっていてもOKみたいなんで
雅ちゃんはセーフなんでしょうけどね(違





いや、兎に角ですよ
もうね、雅ちゃんったら…いつからそんなことを覚えてしまったんでしょう?
あの嗣永が教えたんでしょうかね
本当に怖いモンです
朱に…いや、桃に交われば桃くなる、ということなんでしょうね






でもね、雅ちゃん
そんなことしなくて大丈夫だよ
寧ろね、そんな事をされた方が照れるからさ
もう…そんなマネは…

…いや、ゴメンなさい、また、お願いしますm(__)m





って感じなこともあってね、そりゃ、もう
エライこっちゃなイベントだったんですがね
いや、そんなことよりも
さて、ここから本題です





さて、言うまでもなく握手会があるわけなんですがね
この握手会を待つ時間
この時間がね、本当に辛いんです
もうね、緊張して脈が速くなって
終いには心臓そのものが激痛を感じる始末
そして緊張のあまりに吐き気を催し
何故か涙が出そうになったり
更に眩暈でクラクラしてきて
そんなこんなでとりあえず目を閉じると
さっきまでステージにいた雅ちゃん
目の前にいる状況を思い浮かべてしまい
更に症状が悪化して…
そんな症状が出てね、本当に辛いんです





でね…昔の若い頃の僕ならね
この辛さに負けて逃げていたんです
そう、こんな症状、絶対勝てねえよ!
そう言って逃げてしまっていたんです
そう、冒険開始直後のポップのように
でもね、僕は成長しました
この2年でメタルキングを倒して経験値を稼ぎまくったような
そんな成長をしました
そう、雅Complex、いや、雅ちゃんとの恋に勝つために
昔ならこれでHPが0になったり
立ち向かう勇気がなくなって逃げたりしていたのが
ポップ同様、僕も成長して逃げなくなりました
そして雅ちゃんへの恋心とはこういうものだ
そう理解出来るようになりました
言うならば聖闘士に同じ攻撃は二度と通用しない、というところでしょうか





確かに未だに厳しいです
未だに本当は逃げたくなります
でも…でも…この2年間のおかげで
耐えられるようになったのです
これはこういうもので
これを耐えなければ雅ちゃんと先に進めない
それが解るようになったのです





僕は普通の雅ちゃんのファンとは異なる道を歩んできました
傍目から見れば何を言っているんだ
そう思うかも知れません
しかしです
今回のイベントで解ったのです
あの回り道は間違いじゃなかった、と
そう、ポップだって始めは弱い普通に人間だったんです
普通の武器屋の息子だったです
それが逃げ回り、そして勇気を奮い立たせ戻ったり
そんな事をしているうちに
気が付けば押しも押されぬ大魔道士になったのです
皆が皆、ダイのようなのじゃないんです
ポップのように回り道が必要な人間もいます
いや、寧ろ殆どの人間がそうなんです
僕が大魔道士
いや、雅ちゃんに辿り着くために
あの雅ちゃんから心が離れた2年間
あの時間は消して無駄じゃなかったんだ
いや、寧ろ必要な時間だったんだ
雅ちゃんの強烈なまでの雅ちゃんに耐えるために
そのために必要な時間だったんだ
そして今の僕は
もうそれに耐えうる力があるんだ
だからもう僕は逃げない
逃げないで雅ちゃんと向き合うんだ
そう決心したイベントでありました